展覧会

企画展「若冲にトリハダ! 野菜もウリ!」

 

会場:福田美術館 会期:4/25(土)~7/5(日)

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《果蔬図巻》と重要文化財《菜蟲譜》を同時展示!
新所蔵品含む珠玉の若冲作品約40点を一挙公開

2019年10月、京都嵐山に開館した福田美術館。同館は、江戸時代から現代にかけての美術品を幅広く網羅する豊かなコレクションを有している。その中でもひときわ注目を集めているのが、2023年にその存在が確認された伊藤いとう若冲じゃくちゅう(1716-1800)の《果蔬かそ図巻ずかん》。この展覧会では、福田コレクションに加わったのち、約1年間の修理を終えて帰ってきた《果蔬図巻》と、その1年後に制作された重要文化財《菜蟲譜さいちゅうふ》の2点が初めて並べて公開される貴重な機会となっている。

伊藤若冲《果蔬図巻》 画像

伊藤若冲《果蔬図巻》(部分) 1790年以前 福田美術館蔵 通期展示

展示総数は64点(うち初公開が12点)。若冲最初期の作品である《蕪に双鶏図》や、2025年に新たに収蔵された《老松白鶴図》など、新出の若冲作品10点を含む初期から晩年までの若冲作品約40点が一堂に紹介される。また、福田美術館が所蔵する与謝よさ蕪村ぶそん円山まるやま応挙おうきょ長沢ながさわ芦雪ろせつなど若冲と同時代に京都で活躍した画家の優品、さらに福田コレクションに新たに加わった、岡田美術館(箱根)の旧蔵品である伊藤若冲《花卉雄鶏図》《三十六歌仙図屏風》、円山応挙《群犬図》、長沢芦雪《牡丹孔雀図》の4点の名作もこの展覧会に登場。若冲愛好家はもちろん、美術に詳しくない人にとっても、若冲の芸術世界をより深く理解し、その魅力を存分に感じることができる場となるだろう。

伊藤若冲《三十六歌仙図屏風》(右隻)画像

伊藤若冲《三十六歌仙図屏風》(右隻) 1795年以前 福田美術館蔵 5月9日(土)~6月19日(金)展示

伊藤若冲《三十六歌仙図屏風》(左隻)画像

伊藤若冲《三十六歌仙図屏風》(左隻) 1795年以前 福田美術館蔵 5月9日(土)~6月19日(金)展示

展示構成

第1章 伊藤若冲 創造への飽くなき探求心
思わず「トリハダ」! 新発見や幻の作品を含む名品の数々!
京都・錦市場の青物問屋「枡屋ますや」の長男として生を受けた伊藤若冲は、23歳で家業を継ぎながらも、その胸の内には絵画への止まぬ情熱を秘めていた。若冲は40歳頃、家督を弟に譲って隠居し、画業に専念することを決意。その後、京都の大寺院が収蔵していた中国絵画や、当時長崎を経由して伝わった中国人画家・しん南蘋なんぴんによる緻密な写生画法などを貪欲に吸収し、自らの画技を磨き上げていった。その到達点の一つが、約10年の歳月を注ぎ込み、この世の動植物の生命を凄まじい密度で描き切った傑作《動植綵絵どうしょくさいえ》である。

伊藤若冲《蕪に双鶏図》画像

伊藤若冲《蕪に双鶏図》 18世紀 福田美術館蔵 通期展示

この第1章では、30代の若き日に描かれた瑞々しい《蕪に双鶏図》から、《動植綵絵》を制作する前の40代初めに描いた《花卉雄鶏図》、初公開作品《老松白鶴図》といった絹地に彩色された作品や、99年前に公開されて以降行方不明になっていた《布袋図》などの貴重な作品が展示される。
また、墨のにじみを巧みに操る独自の技法「筋目描き」が冴え渡る《芦葉達磨図》など、若冲が歩んだ創造の軌跡を一堂に展示。鱗や木の幹の質感を緻密な手法で表現する一方、その表情はユーモアにあふれている蛇の姿の対比が印象的な《蛇図》は福田美術館では初公開となる。
緻密な色彩表現と、ユーモアあふれる水墨画の両極を自在に行き来した、若冲の飽くなき探求心が生んだ名作が揃う。

伊藤若冲《蛇図》画像

伊藤若冲《蛇図》 18世紀 個人蔵 通期展示


第2章 《果蔬図巻》と《菜蟲譜》

類作の2作品を並べて比較!
2023年にヨーロッパで見つかった《果蔬図巻》は、若冲が約3メートルの絹本に色とりどりの果物と野菜を描いた巻物。《果蔬図巻》の巻物の末尾には、若冲の精神的支柱であり、最大の理解者でもあった相国寺の僧侶・梅荘ばいそう顕常けんじょう(大典)による跋文ばつぶん(後書き)が添えられている。一方、《菜蟲譜》は、《果蔬図巻》の1年後に描かれた長さ11mに及ぶ巻物で、前半部分に野菜や果物、後半部分に昆虫、蝶、爬虫類などの数々の生き物が描かれており、国の重要文化財に指定されている晩年の代表作。両作品には、登場する野菜や彩色方法などに共通点が見られ、青物問屋を営んでいた若冲ならではの果物や野菜に対する優しいまなざしを感じることができるだろう。
この章では、約1年間におよぶ修理を終えた《果蔬図巻》と《菜蟲譜》を比較しながら鑑賞できるように、初めて並べて展示される。《菜蟲譜》が関西で展示されるのは2018年以来8年ぶり。文化財保護のため限られた期間しか展示することができない《菜蟲譜》と《果蔬図巻》が共に鑑賞できる、極めて稀少な機会だ。

伊藤若冲《菜蟲譜》(部分)画像

伊藤若冲《菜蟲譜》(部分) 1791年以前 佐野市立吉澤記念美術館蔵
4月25日(土)~5月8日(金)、6月20日(土)~7月5日(日)展示

さらに、近年その存在が確認された、涅槃図を野菜と果物で表した《果蔬涅槃図かそねはんず》も初公開。若冲が大典と共に京から大坂へ淀川を舟で下った際に見た風景を、「拓版たくはん」の技法で写し取った《乗興舟じょうきょうしゅう》や、自由闊達な筆致と洒落の効いた人物表現が冴え渡る《三十六歌仙図屏風》など、晩年の名作も多数展示される。

伊藤若冲《果蔬涅槃図》画像

伊藤若冲《果蔬涅槃図》 1792年以前 個人蔵 5月9日(土)〜6月19日(金)のみ展示


第3章 若冲と同時代の画家たち

円山応挙、長沢芦雪などの優品も公開
18世紀に経済が発展するにつれ、それまで武士や公家、豪商だけが楽しむものだった美術が広く大衆にも親しまれるようになった。多くの人々の要望に応えるため、代々画家を生業とする狩野派だけでなく、農民や武士、商家出身の人々も画家を志すようになる。

円山応挙《群犬図》画像

円山応挙《群犬図》 1773年 福田美術館蔵 前期展示

この最終章では福田コレクションの江戸絵画の中から、伊藤若冲と同時代を駆け抜けた、個性豊かな絵師たちに光が当てられる。商家出身の曽我そが蕭白しょうはく(1730–1781)、農民出身の円山応挙(1733–1795)とその弟子で武家出身の長沢芦雪(1754–1799)などが描き出した多彩な作品をぜひ堪能してほしい。

長沢芦雪《大黒天図》画像

長沢芦雪《大黒天図》 18世紀 福田美術館蔵 後期展示

 

[information]
企画展
「若冲にトリハダ! 野菜もウリ!」
・会期 4月25日(土)~7月5日(日)
前期/4月25日(土)~6月1日(月)、後期/6月3日(水)~7月5日(日)
・会場 福田美術館
・住所 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
・時間 10:00〜17:00(最終入館 16:30)
・休館日 5月12日(火)、6月2日(火)、6月16日(火)
・入館料 一般・大学生1,500円、高校生900円、小中学生500円、障がい者と介添人1名まで各900円
※幼児無料
⚫︎嵯峨嵐山文華館(「それいけ!応挙塾 ー円山応挙とその弟子たちー」)との二館共通券あり
一般・大学生2,300円、高校生1,300円、小中学生750円、障がい者と介添人1名まで各1,300円
・TEL 075-863-0606(代表)
・URL https://fukuda-art-museum.jp/